プロジェクト紹介

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今年収穫した日本産ホップでつくったビールを仲間たちと楽しむお祭り 「フレッシュホップフェスト2019」を終えて(後編)

フレッシュホップフェストとは?

4月の作付けからはじまり、収穫し、ビールに醸造したものを、楽しもうという年に一度のビールのお祭です。できたてのビールは、普段飲んでいるものとはまったく違う味わい。
原料から最後の飲み手に至るまで、フレッシュホップビールに関わる皆様が繋がることで、日本ならではのビアカルチャーを創造し、【ビール】に対しての価値観を広げることができる4月~11月までのロングスパンのイベントです。

後編では、7月~8月のBrew(ビールをつくる)と9月~11月のServe&Drink(ビールが飲める)を振り返ります。前編はこちら。

【7月~8月 Brew(ビールをつくる)】
活動開始日の2017年から振り返ってみました。


※THANKS HOPで把握できている株数のみ

株数の増加と共に、ビール醸造の回数も増えました。ブルワーからはテーマや季節に応じたビールのスタイルの提案があり、いろんなタイプのビールを楽しむことができました。


【1回目ビール醸造】2019年7月6日マンゴをつかった「OHANA(オハナ)ビール」
(ビールスタイル:フルーツエール)
夏まつり出店用に醸造。夏祭りでクラフトビールは珍しいため、クラフトビールに馴染みのない方や、苦みの強いビールが苦手な方でも飲みやすいようフルーツ(マンゴ)をつかったビールをつくりました。


8月頃にはホップも鈴なりに毬花ができ、収穫量も増えてきました。


【2回目ビール醸造】2019年9月7日(土)大阪天満宮の中にある井戸水を使った仕込み水100%「天満天神の水ビール」

(ビールスタイル:アメリカンペールエール)
江戸時代には「大坂四清水」の一つと賞された大阪天満宮(大阪市北区)境内の地下水「天満天神の水」を使うことで『水都大阪のPR』を目的につくりました。
アメリカのホップを使って柑橘系の香りを出したエール。どんな料理にでも合うビールに仕上げました。


【3回目ビール醸造】2019年9月21日(土)Fujiwara roots farm(長野飯綱)未熟果のりんごをつかった「シードル248ビール」

(ビールスタイル:フルーツエール)
高品質なりんごをつくり、循環型農業でりんご産業に変革を起こそうと取り組んでいるFujiwara roots farmの協力を得て、通常なら摘果して処分する未熟果をつかい、フレッシュホップの爽やかな香り、りんごのフルーティーな甘みに加え、未熟果の酸味を活かしたビールに仕上げました。


【4回目ビール醸造】2019年10月5日(土)あべのハルカスファームで育てたフレッシュホップをつかった近鉄百貨店あべのハルカス店様とのコラボビール「茜」(ビールスタイル:イングリッシュペールエール)
ハルカスから見える美しい夕焼け色をイメージした赤みがかった色が特徴で、いろいろな方が飲みやすいよう、ベルギー酵母を使用したベルジャンスタイルの製法によりフルーティな味わいに仕上げました。


【9月~11月 Serve&Drink(ビールが飲める)】
2019年はホップを栽培して3年目。自分たちにとっても節目年。
“ホップを栽培してビールを醸造して乾杯”の賑わいづくりに、新しいエッセンスを投入しようと考えていた時期でした。

そんな時、神様は向こうから前髪を垂らしてやってきた!(笑)
それが、「フレッシュホップフェスト2019」(以下、FHF)のメディア発表会への出席依頼でした。

今年で5年目を迎えたFHFは、グロワー(生産者)、ブルワリーの登録数が過去最高となり、東京・銀座に続き野外大規模イベントを関西でも予定していて、より多くの方にフレッシュホップの良さを知ってもらう機会をつくろうとされていました。

メディア発表会では、全国でも選抜されてたブルワリーの中に、私たちTHANKS HOPもブルワリーとつながりソーシャルな取り組みをしている団体として選ばれました。

写真:(一社)日本ビアジャーナリスト協会代表藤原ヒロユキ氏と、スプリングバレーブリュワリー マスターブリュワー田山智広氏とTHANKS HOPメンバー

メディア発表会の様子はこちら

これをきっかけに、10月18日(金)~10月20日(土)の3日間、大阪・梅田でフレッシュホップフェスト実行委員会、日本産ホップ推進委員会、THANKS HOPが協力して、FHF2019を開催することとなりました。

(写真は入場門の様子)


(写真は会場の様子)

 (写真は、スタッフTシャツロゴ)

FHF2019 inOSAKAでは屋外開催ということもあり、天候に左右される場面もありましたが、大都会のど真ん中でフレッシュホップビールを囲んで行われるイベント会場ではアットホームな空間をつくることができました。しかし、FHF初めての大阪の地でのイベント開催、FHF初めての大規模イベントと、何もかも初めてづくしであったことで、来場者数、フレッシュホップと開催エリアの認知度、運営側と出店者側のFHF主旨の理解が予想とは違い、次回への課題を残す結果となりました。

ただそれは一方で、「仮説からおこなったアクションにより、見えた課題を一つ一つ解決していくためのスタート地点に立った」と捉えることもできます。

今年のFHF初開催が大きな第一歩であったことは間違いなく、FHF2019がきっかけとなりイベント終了後すぐにFHF大阪チームが立ち上がり来年に向けて動き出すこととなりました。

この他にも、THANKS HOPでは移動式パブづくりにも挑戦しました。

目的は、フレッシュホップやクラフトビールによるコミュニティの輪を拡げることです。

移動式パブができるまでについての記事はこちら
(写真は(写真はモバイルパブ第1号)

10月下旬、大阪一円でビールとコーヒーを販売するための露店許可(5年間)を取得することができました。来年は、このモバイルパブでどんどん出店をしていきたいと思います。

このように今年2019年は1月~3月に仮説を立てながらも実行に移すことで次の課題を見つけるという、来年に向けての種まきをしてきた年であったことが1年を振り返りながら感じたことでした。

また、今年は仲間づくりも強化できました。

2017年から行ってきたホップの活動を行ってきた市民団体とマイクロブルワリー(ブリューパブセンターポイント)のチームに、緑化事業を行う企業(株式会社NI-WA)が仲間となり、当団体「THANKS HOP」という任意団体ができました。

今年も走り抜けた1年ではありましたが、年末まで残りわずかとなりました。

THANKS HOPの2020年は、ホップやクラフトビールを通してつながった仲間たちと、もっと「THANKS!」が飛び交うような環境をつくっていきたいと思います。
心豊かに、自分らしい素敵な人生を送りながらも、働き甲斐・生きがい・やりがいで地域の活力や経済成長に貢献するような新しい価値を創っていくことを促進し、グリーンでつくる新しいライフスタイルの文化を発信していきたいと思います。

 

前編はこちら↓

今年収穫した日本産ホップでつくったビールを仲間たちと楽しむお祭り「フレッシュホップフェスト2019」を終えて(前編)

文:山田摩利子

 
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