土に還る「りんご」たちが蘇る!ホップツーリズムVol.1

2019年9月14日(土)~9月16日(月・祝)の3日間、ホップ仲間と巡るテロワール(土地)を知るホップツーリズムを初開催しました。

このツアーでは、ホップでつながる仲間たちと、クラフトビールの副材料として使う農作物の産地を訪問。『食と農』『大地』『自然の恵み』へのThanks(感謝)を体感し、明日からの暮らしやライフデザインを見直すきっかけとなる旅を提案する目的で開催しました。

今回、第1回目のツーリズム訪問先は、りんごの産地長野県飯綱リゾートスキー場の近くにある「Fujiwara roots Farm(フジワラルーツファーム)」。

サンクスホップで行うフジワラルーツファームさんのコラボは、今年で3回目となります。

1回目は2017年。絞ったりんご果汁でビールをつくりました。

2回目は2018年。りんごを仕入れて、醸造する直前に絞りました。

3回目は2019年。りんごの栽培されている長野飯綱に訪問し、りんご収穫、搾汁体験を行いました。
ついに明日、9月21日(土)はシードルビールの醸造です。

藤原さんご夫妻に連れていっていただいた先は、私たちがりんご搾汁体験をする町営の加工場でした。ここでは、地域の町民の方たちが自宅用としてみそ、麹、ジャム、ジュースなどの加工をされています。

私たちはシードルビールに使うりんご果汁が生産者側ではどのような過程でできるのかを知るため、搾汁体験をさせていただきました。

今回使用したのは、まだ青い果実で生食用としては流通しない摘果したりんごを中心に使いました。

りんごはなる実すべてが収穫に回せるわけではありません。摘果により、残されたりんごの味、色、大きさに影響するといわれています。それらのりんごは廃棄するために土に還されることが多いのですが、「摘果されたりんごを商品価値のあるものにつなげられたら?」と考え、今回ツーリズムに同行いただいたelicafe オーナー兼シードルマイスターの松本さんや、ブリューパブスタンダード(株)のオーナー兼ブルワーの松尾さんに相談したところ、「摘果りんごは未熟さゆえの酸味と甘みの両方が備わっているのでシードル(サイダー)やクラフトビールなどお酒の醸造に使われることは多いですよ」とアイディアをいただきました。

また一部の情報では、この摘果された青くて若いりんごには、リンゴポリフェノールの量はとても高いことが大学機関の研究などでわかっているそうで、いままでロスされていて価値がないと思われていたりんごにも価値があることがわかりました。

ここから、土に還る予定だった摘果したりんごたちが蘇るストーリーが始まります!

まずはキズになっているところがあるりんごのキズ部分をカット。

一つ一つ丁寧に作業が進められて行きます。

次にりんごの洗浄。りんごたちはゴロゴロいいながらシャワを浴びます。

参加者の方もすっかり作業に定着した様子(笑)

 

次はお待ちかね!りんご搾汁です。

今回のツーリズムは、シードルビールを醸造してもらうブルワーの松尾さんにも参加いただきました。ブルワーさんが生産者と直接会うことはもちろんのこと、醸造前の加工の作業工程を知ることはとても珍しいことだと思います。

松尾さんも、「果汁1本つくるのにこんなに大変な作業をしてるんですか~」とおっしゃってましたが、参加者のみんながそう心の中で思っていました。

作業するまでは、

「どうしてりんご果汁100%のジュースは高いのだろう?」

と思っていたのに対し、作業を進めると

「逆に安くで売られているジュースってどう作られているのだろう?」
と疑問を持つようになりました。

次に行うのは、褐変酵素失活と加熱殺菌のため搾汁後すみやかに80度C以上に加熱殺菌をする作業です。

ここでも丁寧にアク取りをしながらの作業です。温度を80℃に保ちながらなので熱い作業となりました。

次に、絞ったあとの搾りかすを袋のまま脱水機にかける作業です。


脱水機にかけると搾りかすに残っていた果汁が筒を通って下に置かれたボールに流れ出てきます。案外残っているものだと驚きました。

この搾りかすから出た果汁は作業途中のみなさんにも試飲用として配布されました。
青いままの成熟していないりんごをただ搾っただけの状態の果汁。

さて、お味はどうでしょう???

参加者の方のこの表情を見ていただいたらわかりますね。もう言葉はいりません(笑)

お砂糖はもちろん加えていないのですが、口の中に含んだ途端に広がるりんごの濃く甘い味。酸味とのバランスも最高で作業の疲れが癒されました。

 

最後は持ち帰り用の瓶を消毒するため、こちらもまた瓶消毒をするために熱を加えます。

搾汁された果汁は瓶に移し入れ、最後は瓶の栓をしておしまい。

これで絞りたて果汁でつくる自宅用ジュースの完成~!みなさん、ご自宅用、お土産用にとおもいおもいの本数をお持ち帰りされました。

いままで土に還る0円の価値だった未熟果の摘果されたりんごは、搾汁加工のあと果汁となり、この後、ビール醸造の工程へと入ります。その後は、センターポイントでクラフトビールとなり、都会の中でたくさんの人に楽しまれる商品へと蘇ることになります。そして、土に還る予定だったりんごは、搾りかすとなって無事に土に還ることになりました。

今回の作業で感じたことは、りんご搾汁作業は人力だととても大変な作業であり、これだけの重労働と長時間、大人数で作業をすることから考えると当然コストもかかるだろうということがわかりました。長野でも至るところでりんごジュースが瓶売りで販売されていますが、私たちはその商品ができる過程における苦労のほんの一部ですが、体験することができました。

しかし、疑問・不安に感じたこともありました。

今までの時代なら、りんごがある⇒オートメーション化する⇒コストダウンになる⇒大量生産が可能⇒売れていた。そんな時代だったかもしれない。

けれど、これからの日本は少子高齢化社会となり、少子化の先は、人口減少で縮小する経済、供給過多の深刻な問題もどのように解消できるのだろうか。。。

今回のツーリズムで気づいたことは、何事も入口をつくるなら先に出口をつくることが必要なのだと気づきました。出口のない過剰生産されたものの果ては、「食品ロス」となります。

日本では、年間約2,760万トンの食品廃棄物等が出されていて、このうち、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は約640万トン。これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量(平成29年で年間約380万トン)の1.7倍に相当し、国民1人当たりお茶碗1杯分(約140g)の食べ物が毎日捨てられている計算になるといわれています。(消費者庁調べ)また、食品ロスは環境破壊や地球温暖化問題にもつながります。

このように日本の近い将来、人口減少によりモノが売れない時代が来ることに気づいているのならば、生産者、加工者、消費者の皆で一緒に考えて「ロスや無駄のない持続可能な経済体制」にしていくことが必要なのではないかと感じました。

今回のホップツーリズムではそんな明日からの暮らしやライフデザインを見直すきっかけを感じられる旅になったのではないでしょうか。

このツアーの参加者の一人ひとりが、私たちの未来はどんな暮らしがしたいのか、どのような人生を歩みたいのかというライフデザインを考え、日々の時間の中で少しずつ暮らしのリノベーション』をしていけば、世の中は今よりいい方向に着実に向かうと思います。

そして、私たちTHANKS HOPメンバーは、みなさんの気づきの中からいただいたヒントを基に、社会に対しさまざまな提案を行い、気づきをカタチにしていきます。需要と供給のバランスの取れた経済体制、安心安全なものへの関心、自然環境保全、地球温暖化対策、廃棄ロス問題への取り組みなど、目先の損得ではなく未来を見た『新しい価値の創造とデザイン』で、社会問題の解決へとつながる社会インフラづくりに取り組みます。

個人が日常の暮らしの中に取り入れる楽しく、無理なく、自分のできる範囲の取り組みが、誰かのため、社会のためになる。

そんな素敵な活動にしていきたいと思います。

ぜひ、また来年も企画したいと思いますので今回参加できなかった方もぜひご参加ください。

 

文/山田摩利子
★★★★★★直近イベントのお知らせ★★★★★★

ホップ好きな仲間とお気に入りのクラフトビールに出会う『ホップコン』

同時に今回のりんごをつかったシードルビールの醸造も行います!醸造見学もOK!

【日時】9月21日(土)16:00〜18:00

 

【会場】ブリューパブ センターポイント Brewpub Center Point

〒530-0021 大阪市北区浮田2-5-8

WEB:https://kajm802.gorp.jp/

 

【費用】男性参加費5,500円、女性4,500円

クラフトビール飲み放題、肉盛りつきコース

 

【募集人数】独身の男女10名程度(20代~40代中心)

 

【スケジュール】

15時〜開会 ゲーム大会、カクテルづくり

16時〜パーティー開始

飲み放題、ビアペアリングのテキサスBBQをお楽しみください。

懇親、談話をお楽しみください。

17時半〜ラストオーダー

18時 閉会

 

【事前お申込み、お問い合わせ先】

電話:07018230313 山田

MAIL:umeraku.main@gmail.com

メッセンジャーでのご連絡でも可能です。

 

【連絡事項】

申込み後のキャンセルは、以下のキャンセルポリシーに基づきお支払いいただきます。

 

【キャンセル料金】

開催1週間前 0円

開催6日前 30%

開催5日前 50%

開催4日前 70%

開催3日前以降当日 100%

 

【イベントページ】

https://www.facebook.com/events/408775273107691/

 

コメントを残す