プロジェクト紹介

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3年続けてきたホップ栽培のその先が見えた・・・?(後編)

祐田さんと初めてお会いした1か月後。

祐田さんから「来月、Rooftop Redsメンバーが来日するので、その機会にぜひホップ活動をしている人たちをご紹介したい」と連絡をいただきました。
そして1か月後、Rooftop Reds創業者メンバーであるThomas Shomaker氏とお会いすることとなりました。

 

※写真左、今回来日したThomas Shomaker(兄)。写真右、創業者代表Devin Shomaker。(弟)実はご兄弟。よく似ているNice guyなNEWYORKER。

Thomas Shomaker氏を囲んでの会は、「第1回 屋上ワイナリー×屋上ブルワリー構想 国際ミーティング」と名付け、私たちの活動拠点であるブリューパブセンターポイントで開催しました。

この日は、Thomas氏からニューヨークの文化をいろいろ教えてもらう機会となりました。

“NEWYORKERは伝統以上に新しいアイディアを好む傾向があり、新しいものが大好き”

 “新しい業態である屋上ワイナリーもNEWYORKERにはすぐに受け入れられた”

 “最近NYでは日本酒が注目されているがその知識はまだ薄い。やはりビール、ワイン、ウイスキーは定番でみんな大好き”

 “NYでのワイナリーは3か所程度、一方、ブルワリーは数えきれないほどいっぱいある”

“NYの食と言えば、ステーキ。NY発ステーキ専門店「ピーター・ルーガー」「スパークス」が有名だが、最近のNEWYORKERは栄養価が高いソウルフードに注目している”

 Thomas氏との話はまだまだ尽きず、翌週も第2回目のミーティングをすることになりました。

 

次の場所は、このエリアからうめきたを望む景色がNYブルックリンからみるマンハッタンの景色に似ているといわれている梅田の北側にある「中津」になりました。

この日は屋上でのホップ栽培にチャレンジ中の、中津のビルオーナーさんにもご協力いただき、ホップ栽培の様子をThomas氏に見てもらうことができました。

Thomas氏の本業は、NYのジャーナリスト兼メディアプロデューサー兼映画プロデューサー。彼は「大阪での屋上ホップ栽培の様子を映像として残したい」と撮影開始。

NYに持ち帰り制作できたら映像と記事を私たちに送ってくれるそうで楽しみです。

撮影の後は、「第2回 屋上ワイナリー×屋上ブルワリー構想 国際ミーティング」。

今回の会場は、阪急中津駅の高架下にある大衆酒場「いこい」で開催。

今回は、Thomas氏が屋上ワイナリーをするに至った経緯などについてもお話を聞いてみました。

Thomas氏:「弟がぶどう栽培の学校に通いワインの勉強をした後、NYに住みながらワインを育てたいと相談を受けた。その当時ぼくは、NYの屋上農園でトマトとバジルを育てていた。ワインはヨーロッパなどでは伝統を重んじる飲み物だけど、僕はワインにNYらしいアイディアを入れたらワイン文化がもっと面白くなるんじゃないかと思って、『やってみよう!何の問題ないよ!』と始めることにしたんだ。」と答えてくれました。

彼が住むNYブルックリンは歴史的建造物が多く、もともとは工業地帯。

2000年初めは荒廃したまちだったが、その後、地域が多民族、多文化、多言語、多宗教を受入れるグローカリゼーション化でまちが変わってきたといいます。

もともとニューヨーク市街地への交通の便もよかった地域でもあったことから、シェフ、ミュージシャン、俳優、デザイナーたちがたくさん住むようになり、地元に根付いた人たちと共に、世界にも通用するサービスや商品が展開され、街の活性化が図られ、その結果、治安がよくなり、全世界からも人気を集める街になっていったそうです。

こうした“元の文化に新しい文化を受け入れること”により、まちが変わっていく姿を見ていた彼だからこそ、伝統を重んじるワイン業界にも新しいアイディアで新しいイノベーションを起こすことができると考えたのではないでしょうか。

 

今回の屋上ワイナリーをされている方たちとの出会いは、私たちホップクルーに新たな目標を持つきっかけとなりました。

うめきたで始めたホップ栽培活動の当初の目標は、少子高齢化や人間関係の希薄さから起こり得る地域の問題を解決するための『ホップでつながる都会の中でのコミュニティ』づくりでしたが、3年経った今、うめきた周辺地域では新たなコミュニティが醸成されていく姿が目に見えて盛んになってきています。

※写真は、この日の会場となった中津「いこい」で、ホップでつながったクルーたちと偶然遭遇

※写真は、いつもの部室に集まるホップクルーと屋上ワイナリーチーム

次の私たちの目標は、ホップでつながる仲間と共に、世界が『善』に向かう新しい価値をつくることです。そこで、私たちは周りの皆様のお陰でより良い価値を生み出し続ける仲間づくりを強化していきたいという意味を込めて「THANKS HOP」(サンクスホップ)と命名しました。

地域にはあらゆる課題があります。
世界にもあらゆる課題があります。
それらの中には、一人ひとりが世界規模で考えて、自分たちの足元の地域で活動することで解決できることがあるのではないでしょうか。

私たちは、祐田さんと出会って『やってみなはれ。やらなわからしまへんで。』精神で、自分たちの住む大阪という地元で行動しながらも世界にも認められる活動に発展させていきたいという目標を持つことができ、「THANKS HOP」にとってよいスタートを踏み出すことができました。

今回も、ホップ栽培活動を開始した時と同じく「なんかいける!」「面白そう」という直感を感じていますが、以前と違うのは、今の私たちには同じ方向を向いて一緒に活動する多種多様な仲間たちがいるということです。

ホップ栽培立ち上げ当初は、「どうせ無理」と言われた活動はここまできました。

これからも『意義ある無謀な挑戦』で新しい価値づくりを続けていきたいと思います。

そして、次の1年また1年と成長していくプロジェクトにしていきます。

 

私たちと一緒に、『やってみなはれ』精神で、大阪から世界に新しいメッセージを発信するグローカリゼーション活動に挑戦していく仲間、およびこの活動を応援したい企業様を募集中です。
詳しいことは、当WEBサイトの「お問合せ」フォームからご連絡ください。

 

文/山田摩利子(一般社団法人うめらく・THANKS HOPウメキタホップクルー代表)

 

 
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