プロジェクト紹介

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ツーリzoom NO.3 ブッシュクラフト×奈良本(長野県飯綱町)の旅

第3回目は、ナビゲーターの藤原さんがホップのコミュニティとの旅のデザインで応募した『いいづな事業チャレンジ』で出会った長野飯綱在住の田中洋満さんが旅先案内人。

ブッシュクラフトと長野・飯綱奈良本エリアへ、ツーリzoom!

 

奈良本エリア(長野県飯綱町)はどんなところ?

長野県飯綱町の東の玄関口である奈良本エリアには、現在31世帯が住む集落があります。

(田中さん)幼いころは子どもたちの声も聞こえる賑やかな地区でしたが、今では小学生は0人、20~30代が3人、平均年齢は60を超えるという限界集落。昔のような活気を取り戻したくて、奈良本の魅力を県内外に発信して移住者を増やしたいと思っています。

僕は少年時代、山の中で秘密基地をつくって遊んでいました。そこで、ナイフで木を削って刀を作って振り回したり、家にあった鉄のお皿を持っていき、火を起こして目玉焼きを作って食べたり。

しかし小学生の知識、技術でやっていたので、手を切って怪我をしたり、火の不始末で危うく山火事になりそうになったこともありました。そんなヤンチャな少年時代を過ごしていた私ですが、大人になり今更ながらこの大自然の素晴らしさに気が付きました。

学校の帰り道では、田んぼにいるドジョウやザリガニを捕まえたり、アケビの実や野いちごをおやつ代わりに食べたりしていました。

そうして自然と共存することで、遊びと学びを教えてもらいました。

けれど、今の子どもたちには自然の中で遊ぶ環境がなさすぎる。

何とかできないかな?

正しいナイフの使い方や火の扱い方などで、災害時でも使える暮らしの知恵

まだ知らない自然のすばらしさ

をもっとたくさんの人に知ってもらいたい。

そんな想いから、本業は建具屋ですが、ブッシュクラフターとしても活動しています。

 

ブッシュクラフトとは、「森林生活の知恵」

ブッシュ=やぶ、クラフト=工芸ですが、ブッシュクラフトとつなげると「森林生活の知恵」と言う意味になります。

簡単にいうと、サバイバルとキャンプの間のようなものをイメージ。

ブッシュクラフトに使用する主な道具は

ナイフ2種類、ノコギリ、クッカー、ファイヤースチール、タープ等です。

ファイヤースチールで、杉の皮、ススキの穂等の火口に着火し、ナイフによるバトニングという方法でまき割りをしたり、フェザースティックで火を大きくしていくなど、少ない装備で出来る限り自然のものを活用し、快適に過ごせる環境を作ります。

 

夢は、ブッシュクラフトフィールドに人を集めること

ブッシュクラフターの資格を取得した時、講習に参加していた方との会話の中で、

「資格を取得しても、ブッシュクラフトをする場所がない」 

と話していたのが聞こえてきました。
その時思ったのは、ブッシュクラフトができる場所(=ブッシュクラフトフィールド)を奈良本につくって、奈良本の自然とブッシュクラフトの両方の魅力を発信しようという案を思いつきました。

今では、奈良本地区に「なら人」という名前で、地域の資源を活かした地域活性化に取り組む仲間もできました。

 

自然や農業に興味がある青年達の体験会を開催

奈良本地区では、この他にも地域同士の困り事やリソースを交換して、それぞれの地域が持つ課題の解決や、コミュニティの活性化を目指すプロジェクト「価値交換プログラム」を開催しました。人口急増で遊ぶ場所がない千葉県流山市に住む子どもたちが3泊4日奈良本地区で自然を楽しむプログラムに参加してくれました

この他にも、農業に興味がある青年達の受け入れなども実施して、飯綱の自然の中で働くこと、暮らすことの体験会も実施しています。

 

長野県・飯綱町奈良本エリアのこれから

奈良本の仲間「なら人」では、まちに訪れる人たちの宿泊施設をつくろうと、公民館の改修(トイレ、シャワー、エアコン)が始まり、森林アクティビティ事業のコンテンツも充実させていく準備をしています。

奈良本を含む飯綱町は約1万人程度の町ですが、まちの活性化のために活動をする人が多く、いろんな人がまちに関わり、いろんな発信をしています。

これからの飯綱は、地域にある資源を活用した活動をしている個人の活動をつなげて、飯綱が一丸となって飯綱の魅力として県内外に発信していくことが大切だと思っています。

参加者からの声

「ブッシュクラフトをやってみたい」、「でもハードルが高そう」、「ブッシュクラフトのついでに他にも山で遊びたい」という参加者からの声がありました。

他にも飯綱では、ブッシュクラフトをしながら春は山菜採りも楽しめることや、同じ奈良本地区にお住まいでツーリzoom創立メンバーでもある外谷さんがシードルづくりや猪狩りをされていることが紹介されると、参加者のテンションも上がりました。

次回も奈良本地区のことを知って何ができるかを探ってみたいという声もあがりました。

今回の旅、みなさんはどのように感じましたか?
新しいものからつくるではなく、今あるものを活用してつくるという手法で、『新しい価値づくり』をする奈良本エリアでの取り組みや、価値交換プログラムのお話も面白かったです。

今一度、私たちの身の回りにあるものを見直し、今ある資源を活用した未来の社会のあり方について考える良いきっかけづくりをしていきたいですね。

 

【アーカイブ用Youtube動画はこちら】※本編は10:00より始まります。

文、山田摩利子

 
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